ひきこもりタイプの不登校

ひきこもりタイプの不登校

「腫れ物あつかい」や「変人あつかい」になりがちな親子関係

家庭にひきこもっている子と毎日つきあっていると「対応しにくい・あつかいにくい」という気持ちが日増しに強くなることがあります。「右と言えば左」「やれと言えばやらない」、いわゆる「あまのじゃく」なので対応に困っているという声もよく聞きます。かといって、無理じいすると激怒したり暴れる子もいます。でも、よくよく考えてみると「そんな行動」はひきこもってから始まったというよりは、以前からのその子の「持ち味」である場合がけっこう多いものです。また、「何をやらせてもグズい」「ガンコで融通がきかない」「いったん怒ったら手がつけられない」「社交性がない」・・。他の同年代の子と比べるとあまりにも違う面・変わった面が多いと感じるかもしれません。また、こういったマイナスな気持ちは対応面にも影響がでてきます。「どうせ言ってもやらないし」「言ったら怒らないかしら(腫れ物あつかい)」となり、一方の本人も敏感に親の気持ちを察知します。もちろん、これではなかなか「ひきこもり」の解決が望めません。

ひきこもりの子と「みにくいアヒルの子」症候群

ひきこもりの子は見方によっては「個性的」と言えます。特に、物事を深く考える・決断に時間がかかる・発想がユニーク・一度気に入るとそればっかり・・など、身近な人と比べてもその違いがよくわかります。当のひきこもりの本人も「なんか、みんなと違うなー」という自覚があり、それを意外と気にしています。また、自分と他人を比べているうち「みんなと同じように気軽にできない」「みんなのように誰とでも仲良くできない」というマイナスな気持ちが強くなり、ついには「自分はおかしいんじゃないか」という気持ち(極論)に至ってしまうこともあります。とりわけ、日本人は「流行っているから私もやろう」「行列ができているから、きっとおいしい店にちがいない」といった、「多数派が正しい」と感じる人が多いように思われます。これでは個性的な子はますます孤立感を強めてしまいます。「みんなと違う」=「おかしい人・変人」という流れは、こうして作られることもあるのです。

 

ひきこもりの子の「伸びる芽」がここにあった!!

子どもの「ひきこもり」は「病気」ととらえるよりも「状態」ととらえた方が解決しやすくなります。「誰もわかってくれない」「元気がでない」「自分は人とは違うからダメ」といった気持ちのままではなかなか「ひきこもり状態」から脱出できません。では、どうすれば子どもさんをひきこもり状態から脱出させることができるでしょうか。

 

ひきこもりの不登校からの脱出方法 その1

本人の話をしっかり聴いてやる。

本人が話すことに関心をむけ、相づちやオウム返し中心で対応することで、次第に口数が増えてきます。最初は批判でも不満でもかまいません。本人が「5」しゃべれば、こちらは「1」ぐらいで。なぐさめ・はげましやアドバイスは逆効果です。

ひきこもりの不登校からの脱出方法 その2

「世間の常識は自分の非常識」ぐらいの気もちで。

「みんなが・・」「早く・・」は禁句に。世間の常識にとらわれていると、ついつい話の腰を折ってしまったり、顔にも出てしまいます。生活のリズムがくずれたり、風呂に何日も入らなくても大丈夫。後からいくらでも修正できるのです。何より大事なのは、自分のしゃべりたいことをしゃべりたいだけしゃべることです。

ひきこもりの不登校からの脱出方法 その3

「気乗りすること」が大事

世間の常識だけでは動けないのと同じく、義務感が強すぎても動けません。不登校の子なら「学校にいかなければ」「勉強をしなければ」だけでは動けないのです。まずは「気乗りすること・興味のあること・夢中になれること」を探すことです。おなじゲームをするにも楽しんでやれる方が元気も出やすくなります。元気が出てくると「勉強してみようかなー」という気も起こりなりやすくなります。テレビをみてゲラゲラ笑ったり、趣味に没頭するのも効果的です。

 

ひきこもりの不登校からの脱出方法 その4

個性的な自分を生かす

よくしゃべったり、気乗りして動けることが増えてくると、自分の性格(持ち味)が肯定できるようになってきます。「人と違っててもいいや」といった開きなおりでもいいのです。「自分の性格を理解してくれる人が身近にいる」+「自分の持ち味を伸ばしていこう、僕は磨けば光る(宝石の)原石なんだ」となれば大成功。

「ひきこもりの不登校」次は・・・

「ひきこもり」の不登校の「五段階」

「ひきこもり」の深刻度・解決の難易度のチェックリストです。

((C)淀屋橋心理療法センター2002)

2013 一部変更

 

ひきこもりの不登校 第1段階(登校はしている、または、時々休む)

 

ひきこもりの不登校 第2段階(不登校になるが、家族とは交流がある)

。声をかけると、返事はないが割りと早く食卓につく。

 

ひきこもりの不登校 第3段階(不登校。心を許して話すのは母親のみ)

 

ひきこもりの不登校 第4段階(不登校。食事は一人で。母親とも少しの会話)

 

ひきこもりの不登校 第5段階(不登校で、部屋にこもりっきり。家族の誰にも心をひらかない)

 

淀屋橋心理療法センター
所長 福田俊一
小川和夫(不登校・非行専門カウンセラー)