非行タイプの不登校

非行タイプの不登校

「非行」は「怠け」?

不登校気味だし、やっと登校したと思っても遅刻・早退は当たり前。授業中も寝てばかりでまじめに勉強する気があるのか疑わしい。おまけに校則違反の茶髪・ピアスに服装違反。家庭でもタバコを吸ったり、ゲームセンターに入り浸ったり、不良の子とも遊んでる。深夜徘徊や朝帰り(オール)も当たり前。

このように、不登校の生徒は家に閉じこもっているばかりではありません。いわゆる「非行傾向・非行っぽい」子に手を焼いている親御さんや中学校・高校の先生も多いのでは。「他の不登校の子はまじめでなのに、こいつはいわゆる怠学だ!」・・・。

非行タイプの子の日ごろの様子からそう判断するのはごもっともです。でも、これはあくまで表面的な姿。強がりが表に出ている非行の子も、親や教師がすこし対応を変えてみるだけで意外な一面がうかがえることがあるのです。

その一例をご紹介しましょう。

(非行の特徴:その1)

 「強がり」は仮の姿。実はとっても「さびしがり屋」なんです

強い口調で注意すると反発ばかり。ところが、気軽な言い方や軽ーい雰囲気で接してみると思いのほか気軽に応じてくることがあります。というのも、非行の子は相手に自分がどう思われているか(どう扱われているか)をすごく気にします。極めつけは「超」がつくぐらいのさびしがり屋。そんなタイプの非行の子は学校に居場所がないと感じるととっても行きづらく(居づらく)なるのです。気軽な雰囲気や、気軽に話せる先生や友だちが学校にいる・・・これが何よりの登校のモチベーションになるのです。

 

(非行の特徴:その2)

 見た目は「派手でケバい」。でも内面はとっても「繊細で気にしー」なんです

服そうや夜遊びにかける情熱を少しでも勉強にそそいでくれれば・・そう願っておられる親御さんや先生も多いでしょう。ところが、非行の子は見た目とはウラハラに勉強の遅れを気にしている子がけっこういます。「勉強のペースが早くてついていけない」「わからないところをクラスメートや先生に質問したいけど、声をかけにくい」。非行の子でも、口が軽くなるにつれて、こんな意外な言葉がでてくることもあるのです。また、いろんなことを気にするのが非行タイプの特徴の一つです。対人関係や自分の将来など、何か心配ごとがあって気持ちが逃げる方向に行ってしまっているのかもしれません。

(非行の特徴:その3)

 今は非行に走っていても、昔は「手のかからない」「良い子」だったんです

子どもさんの非行のカウンセリングにこられたほとんどのご両親がよくおっしゃることです。理由は簡単です。幼いころから周囲の大人の顔色ばかりをうかがいながら言葉を選んだり行動してきたからなのです。「お母さん、なんか機嫌悪そうだな」「ご飯の文句を言ったら何て叱られるかなー」など、非行の子は先に頭で考えてしまい、なかなか言葉にだせないのです。そんな非行タイプの子が不登校や夜遊びなど、調子をくずしやすいのが中学生の頃です。クラブ活動でトラブルがあったり、勉強や友だちづきあいがむずかしくなるころですからね。

(非行の特徴:その4)

 人前では「明るくて人気者」。じつは「気をつかってる」んです

非行タイプの子は頭の中で「だまっていると後で悪口を言われるんじゃないか」「夜遊びの誘いをことわると、もう誘ってくれないかも」「楽しい雰囲気をこわしたらまずいだろうなー」・・。見た目には明るく強気に見えても内心ではこんなことを考えて友だちと接している非行の子も多いのです。つまり、非行の子は常に「友達・先輩中心」「その場のムード重視」。非行の子ほど人づきあいはとっても疲れるのです。非行タイプの子が素直に内面を打ち明けてきたらチャンスです。不登校の子は再登校についての話し合い(相談)が親子でできるようになってきます。

(非行の特徴:その5)

 「プライド」が高く、「弱音」をはきづらい。だからイヤなことは避けたい

親や教師からみると「イヤなことからいつも逃げてばかり」「やればできるのに努力しようとしない」「口では調子のいいことばかり言って実行が伴わない」。ところが、非行の子は意外と高い理想をもっているものの、自信がもてないとすぐにあきらめてしまうのです。強がりや大風呂敷を広げなくても良いように導いてやって下さい。また、強がりの反対の弱気な発言も意外とチャンスなのです。ちょうど水泳の息つぎのように、ちょっとがんばっては弱音をはく。苦手だなー、やばいなーという気持ちを溜め込みすぎずに口で発散です。こうすることで再登校できた場合も登校の継続が期待できるのです。

 

<親御さんのタイプ>

どの親御さんも「まじめ」で「正義感」が強いのが特徴です。

世間一般の認識では、「親がほうったらかしだから子どもが非行に走る」とよく言われます。しかし、私どもの非行のカウンセリング治療の経験では、まずこんなことはありません。まじめで正義感も強く、非行に走っている子どものことが許せなかったり心配が強すぎて寝付きが悪くなったり、食事もなかなかのどを通らない方もおられるのです。それほど子どもの非行や不良化が家族にとって一大事なのです。不良の子と遊んでいるのがわかっていると、ついつい注意しに行きたくなります。帰りが遅い心配が度をこして怒りに変わることもあるのです。ですから、子どもの行動が悪い(非行・不良)からといって親を責めてしまうと、非行が改善どころか余計にこじれてしまうことがあります。

 

<学校の先生方(担任教師)の対応>

怠けてるから「厳しく接する」「放っておく」という判断は慎重に!

実は、非行の子は相手からどう思われているかを非常に気にします。見た目の様子だけで対応してしまうと、先生方の思惑とは全く違う方向に向かってしまうどころか、学校にきている子も来にくくなります(不登校)。いくら見た目が非行・不良っぽくても接し方ひとつで大きく変わることが期待できます。

非行っぽい子の意外な素顔

 

・・・ これまでの内容は子どもさんのタイプにあてはまっているでしょうか。私ども淀屋橋心理療法センターにもこのような非行+不登校のカウンセリング相談が多数よせられています。そして、どの親御さんも一日も早く解決したいという動機づけが強く、取りくみも非常に熱心です。一方の子どもさんも周囲の対応次第で変化しやすく、非行問題解決までのプロセスがはっきりしています。学校にも家庭にも自分のことをわかってくれる人がいて、なんでもしゃべりやすい。これが何よりの安心材料であり、不登校から再登校(安定登校)にこぎつける最短ルートなのです。

 

淀屋橋心理療法センター(https://www.yodoyabashift.com/)

所長 福田俊一

担当 小川和夫(不登校・非行専門外来カウンセラー)

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