不登校の小学一年生が語る。行きたくないのは「先生が怖い」から

おどろきの見出しですが、一番のポイントは「小学一年生」なのです。淀屋橋心理療法センターでは40年近く不登校の解決のお手伝いをしてまいりました。その中で「先生が怖い」という理由が小学一年生に限り、不登校の理由のダントツ一位なのです。

ただ、不登校の初めから「先生が怖いから行きたくない」というわけではありません。休み始めの頃は「お腹が痛い」「頭が痛い」といった、身体の不調(心身症状)を訴えて不登校になる子が多いようです。

それが不登校のカウンセリングを進めるうち、身体症状(心身症状)が減ることに反比例して「担任の先生が怖い」「先生に会いたくない」「あの先生がいっつも怒ってる」など、担任の先生を批判する発言が増えてくることがよくあります。

もちろん、実際には不登校の子に対して担任の先生が厳しく叱ってばかりいるわけではありません。むしろ、小学生の不登校の子は真面目な子が多く、自分は叱られていないものの、他の子を叱っている先生を見て「怖い」と感じるようです。中には、叱っているわけではないのに、担任の先生の語調が強かったり、声が大きかったり、早口でしゃべるだけでも同様に「恐怖心」を感じることもあるようです。

では、他の子も同じ環境にいるのに何故その子だけが不登校になるのでしょうか。それは親御さんから幼稚園・保育園時代の様子や、家庭のムード・教育方針などをお聞きしていると、一つのヒントが浮かび上がってきます。簡単にいえば、恐怖心を感じる子(過敏な子)は、「恐怖」そのものに慣れていないということが言えます。幼稚園や保育園では先生方がとても優しく、家の雰囲気もとてもアットホームで、「叱る・叱られる」「怒鳴る・怒鳴られる」といったことに不慣れなのです。

一方、小学校に入学するとそうはいきません。集団行動や授業態度など、一定のルール(厳しさ・けじめ)が求められるようになります。もちろん授業中の私語や立ち歩きなども注意や叱責の対象になるわけです。

新しい環境に「不慣れ」→→→「恐怖感」

という図式になるというのが大きな原因のようです。それに加えて、小学一年生。いわゆる表現力が不十分であったり、ストレス源が自覚できないということも深く関係しているようです。

淀屋橋心理療法センターのカウンセリングは、「短期解決=早期再登校」が第一の目標です。「恐怖心」の元がわかったならば、早急に親御さんに対応の工夫をお勧めしたり、担任の先生に協力をお願いすることで、比較的早期に再登校できる道筋が確立しています。

淀屋橋心理療法センター
所長 福田俊一
担当 小川和夫(不登校・非行専門外来カウンセラー

2012年9月20日